知る

見知らぬしらせに人はとらわれやく、
すべてを魂と共に見知るものたちは知りうる。
人が熟さぬなら、知の跡は存在せず、
神秘にたどり着く者たちが知りうる。

真理の地にたどり着かぬ者たちは知り得ず、
アッラムナー (注1)の神秘を見ぬ者は知り得ず、
マーリファトの薔薇たちを選び取らぬ者たちは知り得ず
彼の方の秘密の花園に入る者たちが知りうる。

世界をさすらう旅人たちではなく、
活き活きともえる精気あふれる人たちでもはなく、
ミフラーブを違える、熟さぬ人たちでもなく、
「ヤール、ヤール(お慕い申し上げる御方よ)」と命を捧げる者たちが知りうる。

アッラーへの熱情に、たえまなく駆り立てられ者たちが、
深く重いくるしみにかかわる者たちが、
心を痛めるもてなし、まなざしをうける者たちが、
誉れ高き道々をあゆみすすむ者たちが知りうる。


(注1)allema:クルアーン、洞窟章65節の一部『知識を授け、彼に教えていた』
(注2)marifet:アッラー全身全霊で知ること