イスラームの信仰の元で

M.F.ギュレン (著), 樋口 めぐみ (翻訳) The Light Inc.

278ページ、ISBN 975-278-170-5、 1,200

この本の著者はトルコで最も尊敬されるイスラーム学者の1人です。著者は、イスラームの根本的な信仰のあり方を説いています。自らの実践や研究だけでなく、イスラームの教えのソースに拠っているという点でも評価されています。彼は学者であると同時に、宗教や宗派を越えた対話を行なってきた活動家、教育推進者としてもよく知られています。

その教えに従っているわけではない学者がその宗教を説こうとしていたり、ともすれば意味を知らないまま神聖な言葉が用いられたりしている書物が多い中、この本はそこからの脱却を果たしています。

本書は、イスラーム教徒がイスラームをどのように理解し、また彼ら自身をどのように見ているのかを知りたい人々にもぜひ読まれるべきです。

この本では、イスラームの六信のうち、最も深遠で観念的な3つの柱、アッラーを信じること、天使(並びに魂、悪魔、幽精)を信じること、そして運命を信じることについて説き明かしています。神の存在と唯一性に関する伝統的な解釈の概要を述べた後、著者は、自然や自然界の法則および要因に関する今日の理論を分析します。科学的な考察の結果を彼の解説で補いながら、著者は、あらゆる存在がそのつくり手なしに自らをつくりだすことが可能がどうか、常識に問いかけているのです。

第2章では、天使、幽精、魂、死、悪魔の存在とそのあり方について説かれています。それらに加えて夢、死後、霊媒、ヨガ、そして疑念といったスピリチュアルなテーマに関する様々な問いへの、イスラームの観点からの答えがあります。これも読むに値する項目でしょう。

第3章では、運命と自由意志が取り上げられており、イスラームが「運命予定説」を説いている、という考え方が論破されています。著者は「私たちは、私たちが種を蒔いたものを収穫するのだ。」ということを説いています。なぜなら私たちは真実を教えられており、それを生かしてどのように生きるかによって、報奨が与えられもするし、罰を与えられもするのです。

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